素材

プラスチック加工

  • PMP

    融点が240℃あり、高温下での使用が可能。また沸騰水中でも加水分解せず、スチーム滅菌用途で使用できる。アルカリに高い耐性で、PTFE並の低誘電特性。
    切削加工においては摩擦が激しく、比較的高価。

  • PBI

    プラスチックの中で最も耐熱温度が高く、機械的・電気的特性にも優れている。セラミックやカーボン、金属からの代替品として使われている。
    切削加工においては摩擦が激しく、比較的高価。

  • PEEK

    耐熱性、絶縁性、寸法安定性、耐薬品性、耐摩擦摩耗性、機械的強度などにおいて非常に優秀な素材。高負荷高温下での使用には注意が必要。燃焼時の有毒ガスの発生量が非常に少なく、快削で加工しやすい。

  • PPS

    耐熱性と耐薬品性に優れており、強アルカリにも侵されない。寸法安定性、機械的強度、剛性、難燃性、耐摩耗性も良いが高負荷高温下での使用は注意が必要。PEEKよりも難削であり、バリが出やすい。

  • PTFE

    耐熱性・耐薬品性・耐摩耗性に優れている。フッ素樹脂は4フッ化エチレン樹脂。剥離・滑り助長・耐薬品を求める場合、横に出る素材はない。
    加工はしづらく、精密部品への使用には不適切。

  • PAI

    厳しい高温高荷重下でも、低クリープ性、難燃性、際立った電気的特性を発揮。無充填のプラスチックの中では最高の機械強度。食品衛生法に適合。
    PEEKよりも高価であり、欠けやすい。

  • PBT

    吸水性・対候性・耐薬品性・耐熱性とあらゆる分野で活躍できる最もバランスの取れている素材であるにも関わらず、低コストな素材。
    強アルカリに弱く、熱湯の中では使えない。

  • PVC

    様々な場所で活躍できる低コストな樹脂で、特に水回りにはよく使われている。溶接 · 接着 · 曲げ加工がしやすく割れにくい。
    高温に弱く、焼却する際は塩素ガスが発生する。

  • POM

    物性、低コスト、切削加工性の3拍子揃った好材料で、様々な工業用途で使用される汎用的なエンプラ。快削でバリが出にくい。吸水性が低く、寸法安定性にも優れる。屋外の使用には不向き。

  • ABS

    光沢があり接着もできて快削なので、モデル加工で重宝されている。低コストのわりに機械的強度と耐衝撃性に優れている。メッキ・塗装などあらゆる色に着色可能。劣化はしやすい。

  • PET

    ポリエステルの一種で、耐油性、耐薬品性に優れる。PCほど高価ではなく、PVCよりも丈夫なので、カバーなどによく使用されている。
    エンプラの中では脆く、酸に弱い。

  • PC

    透明のプラスチック材料の中では最高クラスの耐衝撃強度。ヘルメットの素材にも使われており、難燃性なので、家財道具としても使用されている。
    曲げにくく、比較的高価で、接着力は弱め。

  • PMMA

    ガラスよりも透明度が高く、耐候性、耐薬品性、光学特性に優れ、低コスト。熱加工や成形が容易で電気的特性もあり。接着・曲げ・溶接にも適する。
    摩擦、衝撃に弱く、非常に欠けやすい。

  • PE

    水より軽く、耐水性、剛性、耐薬品性に優れ、高温域から低温域までPCより高い衝撃性を持つ。吸水性はほとんどないので寸法安定性にも優れる。
    耐熱性は低い。

  • UHMW-PE

    比重が低く軽量で耐摩耗性、衝撃吸収性、滑り特性が非常に高い。PTFEより比較的リーズナブルで、食品機械などに多く使用されている。
    精密加工には不向きで、バリが除去しにくい。

  • PP

    樹脂の中で最も軽量で傷つきにくい比較的丈夫な材質。耐摩耗性・耐水性・耐薬品性・絶縁性に優れている。
    また加工性も高く幅広い用途で使用されている。

  • 紙ベークライト

    絶縁性・断熱性・耐熱性・難燃性に優れ、様々な用途で使用される汎用的な材質。紙系は布系に比べ安価。時間とともに酸化により色が濃くなる。
    注意点は欠けやすく脆いこと。吸水性が高い。

  • 布入りベークライト

    絶縁や耐熱など様々な用途で使用される汎用的な材質。コストは紙ベークライトよりは高くなるが、より強度で機械的性質に優れている。
    注意点は欠けやすく脆いこと。

  • エポキシガラス

    ガラス繊維とエポキシ樹脂の積層板。布ベークライトより硬く、耐熱温度が高い。また断熱・絶縁・機械的強度に優れている。脆く、切削の粉末が人体に影響するため、吸塵機の使用が必要。

  • CFRP

    軽くて強靭。耐熱性・寸法安定性・X線透過性に優れている。比較的高価なのが難点。
    宇宙用途、レーシング用途、工作機械部品用途などに使用されている。

  • MC901・MC900NC

    あらゆる分野で平均以上の物性値を誇り、一般の6ナイロンに比べて機械的強度、化学的性質、熱的特性、耐摩耗性を向上させたグレード。
    有機溶剤に強く、酸に弱い。吸水性が高い。

  • MCナイロン(MC703HL)

    耐候性・耐摩擦摩耗性に優れている。紫外線を遮断するため、屋外での長期使用にも耐性がある。
    充填剤の影響で表面は導電膜で覆われており、耐候性はあるが、吸水性は低くない。

  • MCナイロン(MC500AS R11)

    MC901の物性にノンカーボンで帯電防止を付与し、カーボン粒子脱落の心配がないので、クリーンルームで使用できる。耐熱性、体積固有抵抗値の安定性が高い。吸水性が高く、環境による寸法変化に注意。

  • 6ナイロン

    耐衝撃性や耐薬品性に特に優れ、電気特性にも優れている。低温でも物性が劣化しない。耐熱性も良い。吸水によって柔軟になり、耐衝撃性が増す。長所の引張強さが短所となり、バリ・カエリの除去が難点。

  • PBN

    耐摩耗性・耐薬品性・摺動性が高く、低線膨張係数なので、PTFEの代わりにもなる優れたエンプラ。ガスおよび水蒸気バリア性が良い。結晶化速度が速く、低溶出性。耐熱温度が低い事が難点。

  • ターカイト

    PTFEを主原料としているため、低摩擦係数でスティックスリップを起こさない。PTFEよりも剛性が高く硬い。防振効果も高い。耐薬品性に弱く、納期がかかり、寸法サイズが少ないため、あまり出回っていない。

  • ユニレート

    耐熱性、耐電圧、電気特性、強度、加工性に優れる。絶縁性・低吸水性が高く、何よりも反りや歪みが樹脂の中では最も出にくい素材と言われる。カット方向が決まっているため、保管方法が異なる。

  • 赤ファイバー

    木材繊維または綿でつくられた原紙を塩化亜鉛溶液に浸漬して積層する。断熱性、強靱性、耐圧縮性、耐摩耗性、剛性、電気絶縁性などに優れており電気機器の絶縁用部品として使用されている。

  • マシナブルセラミックス

    セラミックの中では快削で、微細・精密加工に適する。脱ガスやヘリウムの透過が少なく、真空中でも安定した性能を発揮。少々納期を要し、一般的に材料費が割高なので、少量の試作に適する。

  • PVDF

    フッ素系樹脂の中でもトップクラスの機械的強度を持ち、加工性も優れている。テフロンよりは耐薬品性・耐熱性・滑り特性に劣る。
    表面の手触りは非常に滑らか。

金属加工

  • アルミ

    軽い金属であり、鉄や銅と比べると約1/3の比重。
    比強度(単位重量当たりの強度)が大きいため、部品の軽量化のために他の材質から変更するのに使用される。切削加工性に優れ、様々な形状の部品を作成することができる。

  • ステンレス(SUS)

    優れた耐食性を持った、錆びにくい金属。
    耐久性にも優れ、部品の修復、交換の頻度が少なくなる。
    難削材であるため、加工精度を出しにくい。

  • 鉄・鋼

    強度も高く価格は比較的安価です。工業用の材料としても最も基本的で重要な素材です。SS材、SC材といった素材が中心となり、機械装置や建築素材、自動車部品、家電等々、身の回りのあらゆる部品として用いられています。焼き入れやメッキ、表面処理についても幅広く対応可能です。

  • 銅

    銅は銀に次いで電気導電性に優れた特性を持ちます。工業材料としては優れた電気伝導性、熱伝導性を活用して、各種電気機やヒートシンク等の用途で用いられます。純銅は錆びやすいため金メッキをすることが多いです。
    銅合金としては多数の素材があり、りん青銅、洋白、無酸素銅、ベリリウム銅、クローム銅、砲金等が該当します。湯本電機では純銅はじめ各種銅合金の実績も豊富です。

  • 真鍮

    銅と亜鉛の合金で、亜鉛が20%以上のものが真鍮と呼ばれます。切削性に優れ、また価格および材料入手性、美観にも優れるため部品材料としてよく用いられます。

  • 特殊鋼

    特殊鋼とは鉄に炭素を加えて鋼になった合金に、例えば、マンガン、珪素、ニッケル、クロム、銅、 モリブデン等々の元素を加えて特殊な特性を付加した金属です。鋼と比較すると、靭性や硬度、防錆製、加工性、磁性などがそれぞれ向上しています。特性に応じて、工具鋼、軸受け鋼、バネ鋼、構造用鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、高張力鋼、快削鋼、高マンガン鋼等に大きく分類されます。加工難易度が一般鋼材より高いものも多く存在しますが、湯本電機では実績も豊富なため、ぜひご相談ください。

  • チタン

    強度・軽さ・耐食性・耐熱性から様々な分野で活用されています。小さく、薄く、軽くしてもなお強度を上げることも可能です。海水や各種薬液に対しても高い耐性があり、極めて変質しにくい特性を持ちます。用途としては航空機部品やプラント関係、装置部品、自動車部品、建築部品によく用いられます。加工難度が高めの難削材です。

  • マグネシウム

    マグネシウムの特徴は、軽量かつ高強度を持つ点です。純マグネシウムの比重は1.74とアルミニウムより軽く、強度についてはアルミニウムや鉄の2倍以上もあります。耐熱温度も1090℃あり、高温環境下でも寸法変化が少ない素材のため、アルミからの代替材として用いられます。アルミや鉄より切削性は良好ですが、保管時に水分と反応して発火等の危険性があり、一般的には難削材に分類されます。

  • 純モリブデン

    モリブデン純金属の融点は2610℃で、タングステン、タンタルについで高くなっています。展性、延性に優れて鍛造や圧延も可能な金属です。その高い耐熱性からエンジン系統や航空機関連の実験冶具などに用いられます。また、タングステン系合金よりも粘りが強いため、靭性を要する各種の切削工具、打ち抜き用パンチ、ダイに用いられています。難削材に分類され、加工にはノウハウが必要ですが湯本電機では多数実績がございます。

  • インコネル

    インコネルは耐熱性、耐蝕性、耐クリープ性に優れた特殊な金属です。スペシャルメタルズ社の超耐熱合金の商標がインコネルですが、素材として広い認知度を持ちます。原子力産業、火力発電所、各種プラント、ごみ焼却炉、航空機のジェットエンジンなどに用いられています。加工性は多くの金属素材の中でも極めて困難な部類に入ります。材料調達にも時間が掛かる場合がありますので、加工の際はお早めにご相談ください。

3Dプリンター出力

  • Onyx(オニキス)

    炭素粉末入りナイロン素材。
    ナイロンの耐熱性、柔軟性にCarbon(カーボン)の剛性、耐衝撃性が付加された特殊樹脂。

  • PolyFlex(ポリフレックス)

    ポリフレックスはゴムライク素材であり、ゴム、シリコンのような柔らかい3Dプリンティング用の樹脂素材です。色はブラック、ホワイト、イエロー、オレンジの4色ラインナップがあります。弾力のある素材のため圧入部品や、体に触れる医療機器ケース、各種ウェアラブル機器等にも採用頂いています。

  • PLA

    PLAは植物由来の樹脂で低価格な3Dプリンティング用の樹脂です。耐熱性が低いため、高温での使用は不向きな素材です。色はブラック、ホワイト、レッド、ブルー、イエロー、クリアの6色で、素材が安価なため試作品用途での使用が多くなります。

  • エポキシ

    主に光造形の3Dプリンターで使われる素材で、仕上がりが滑らかな表面になるため、展示会用や形状見本に使用されます。
    後加工で透明処理を施すことができます。
    強度や耐熱性は低いため、最終製品には向いていません。
    ※紫外線による劣化があるため、屋外使用の場合は徐々に白く濁り脆くなります。

  • PC-ABS

    PC-ABSはABSとPC(ポリカーボネート)の特徴を兼ね備え、優れた耐衝撃性、張力を持っている3Dプリティング材料です。一般的なABS、PCと同等の性質を持つため、工業用パーツの素材としても十分用途を果たす材料です。色はブラックとホワイトの2色になります。設備装置の部品や治工具としても湯本電機で多くの実績があります。

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